ゲームやライターなど、意外な機能を備えた珍しい電卓に出会える特別展をカシオ計算機が開く。発明家として知られる創業メンバー「樫尾四兄弟」の次男、故・樫尾俊雄氏の旧宅の樫尾俊雄発明記念館(東京・世田谷)で25日に始まる。
電卓は同社の主力商品の一つで、1965年に世界で初めて数字を一時的に記憶するメモリー機能付きの電卓を発売してから今年で60年。これまで世界で累計18億台を売り上げてきた。
会場では約40モデルを展示する。激しい価格競争の中でヒットした個人向け電卓「カシオミニ」(72年)や、当時世界最薄だった0.8ミリのカード型電卓(83年)といった往年の名品が並ぶ。
このほか、ライター(78年)、歴史事典(81年)、占い(同)や野球ゲーム(82年)が付いたユニークな品も見られる。ストップウォッチや時計などの機能が付いたモデルも多数生み出されたが、いずれも携帯電話の普及によって姿を消した。
5月9日まで。入場無料。説明員が案内するため、記念館のホームページ(http://kashiotoshio.org/)で事前に見学開始時間を指定して予約が必要となる。